結婚相談所とマッチングアプリの比較
婚活の手段となる「結婚相談所」と「マッチングアプリ」の比較です。
どちらもメリット・デメリットがありますので、状況に応じて使い分けましょう。
最近は、結婚相談所やマッチングアプリにおいて、提供するサービスの種類が豊富になってきたため、結婚相談所とマッチングアプリを単純に分別できません。
結婚相談所とマッチングアプリの中間のようなサービスも出てきています。
そのため、このページでは、結婚相談所とマッチングアプリを以下のように定義して、2022年時点の一般的なサービス形態で比較します(今後、サービス形態の変化によってこのページに書いている内容が沿わなくなる可能性もあります)。
- 結婚相談所
- 入会審査があり、利用者にアドバイザーがつき、「お見合い~成婚」までの流れに沿って婚活するサービス
- 婚活メインで利用される
- マッチングアプリ
- 入会審査がなく(身分証明は除く)、利用者にアドバイザーがつかず、利用者同士が全て自由に交流するサービス
- 婚活以外でも利用される
以下は、結婚相談所とマッチングアプリの比較表です。
項目 | 結婚相談所 | マッチングアプリ |
---|---|---|
料金 | 高い | 安い |
ユーザの 結婚の本気度 | 高い | 人による (低い人が多い) |
結婚までの早さ | 早いことが多い | 人による |
安全性(※) | 高い | 低い |
サポート | あり | なし |
ユーザ数 | 少ない | 多い |
男女比 | 結婚相談所による | 男性が圧倒的に多い |
年齢層 | 20代後半以上が多い | 幅広く、20代前半も結構いる |
自由度 | ある程度の縛りがある | 高い |
※ 安全性とは、危険な人、ドタキャンする人、詐欺師、経歴詐称する人などが少なく、トラブルが起こりづらいという意味です。
各項目の説明
料金
料金は結婚相談所の方が圧倒的に高いです。
料金が高い理由は、結婚相談所の方は、アドバイザーがついたりサポートがあったりし、サービス体制がしっかりしているからです。
ただし、料金が高いことはデメリットだけではなくメリットもあります。
それは、高い料金を払える人しか登録していないということです。
高い料金を払える人、払う人の特徴として以下のような傾向があるでしょう(あくまで傾向ですので、当てはまらないケースもあります)。
- ある程度の収入や財産がある
- しっかりしている
- 結婚への本気度が高い
料金の高さが結婚相談所に入会している会員のフィルターとなっています。
一方、マッチングアプリは料金が安く、女性は無料の場合があるため、上記で書いた「収入があって、しっかりしていて、結婚への本気度が高い人」もある程度はいるでしょうが、そうでない人が多くいると思っていた方が良いでしょう。
ユーザの結婚の本気度
「結婚相談所」は、その名前の通りに「結婚」という文字がつき、「マッチングアプリ」は「マッチング」とついているように、結婚相談所の方が会員(ユーザ)の結婚への本気度が圧倒的に高いです。
結婚相談所は目的が結婚であるのに対し、マッチングアプリはマッチングが主な目的です。
そのため、マッチングアプリは、マッチングした後は、サービスの規約に反しない限り何をするのも「ユーザの自由」となります。
一方、結婚相談所は、結婚が目的のため、結婚を目的としない活動をするのはご法度です(もしも規約に婚活以外の活動の禁止が書いていなかったとしてもマナー的に)。
そのため、結婚を目的としていない人と接して、時間を無駄に費やしたくない人にとっては、マッチングアプリは時間を無駄にする確率が結婚相談所よりは高くなります。
ただし、マッチングアプリでも、最初から結婚への本気度が高い人のみをターゲットにできれば、差はないでしょう。
結婚までの早さ
上記で書いた「ユーザの結婚の本気度」の話の通り、結婚相談所の方が結婚の本気度が高いため、結婚までの期間は早いです。
結婚相談所によっては、お見合いしてから仮交際、真剣交際(本交際)、成婚までの一連の期間の長さの目安が決まっています。
そのため、その目安にしたがって活動をする人が多いため、結婚する気がない人とずるずると付き合って時間を無駄にすることを防ぐことができます。
婚活は時間との勝負でもあるため、これは結婚相談所の大きなメリットです。
安全性
結婚相談所は、マッチングアプリと比較して、危険な人、ドタキャンする人、詐欺師、経歴詐称する人などが少なく、トラブルが起こりづらいです。
その理由は、マッチングアプリは運転免許証などの身分証明書しか登録しないことが多いのに対して、結婚相談所は、その他のいくつかの証明書の提出が必要だからです。
結婚相談所で提出が必要になってくる一般的な書類は以下です。
- 身分証明書
- 運転免許証など
- 住所証明書
- 住民票
- 独身証明書
- 本籍地の市区町村役場で取得可能
- 収入証明書
- 源泉徴収票など
- 学歴証明書
- 卒業証明書など
マッチングアプリは、既婚者も多く利用していますが、結婚相談所の場合は「独身証明書」が必要なため、既婚者にあたることはないです。
(証明書を偽造した人が登録していたらあたる可能性はゼロではないですが、公的な証明書の偽造は違法なため、そういう人に出会う確率は低いです)
さらに、結婚相談所の場合は、最初にアドバイザーとの面談があります。
面談があるため、悪い目的がある人は登録を避けるでしょう。
複数の証明書の提出や面談があるため、何か悪いことをした場合に、証拠が色々残っているため逃げるのが困難です。
一方、マッチングアプリの方は証拠が残りづらい分、後を追いづらいため、逃げやすいです。
そのため、安全性は圧倒的に結婚相談所の方が高いです。
また、結婚相談所の場合は、お見合いの当日のドタキャンは罰則があり、罰金となり、その罰金分がドタキャンされた方に入る仕組みがあったりします。
そのため、結婚相談所はドタキャンなど社会的に悪い行為は行われづらいです。
サポート
結婚相談所は、アドバイザーがつくため、アドバイザーによる婚活サポートがあります。
また、先程述べたように、当日のドタキャンは罰則など、悪い人が入りづらい仕組みがあります。
一方、マッチングアプリは、各ユーザが自由に活動するだけで婚活サポートはありません。
アドバイザーによるサポートの充実度は、結婚相談所や選択したサービス内容、担当になったアドバイザー次第です。
人によっては、アドバイザーのサポートが役に立った人もいるでしょうし、役に立たなかった人もいるでしょう。
私が活動した範囲や結婚相談所で活動していた他の人らの話を聞く限り、アドバイザーによるサポートが役に立ったという話はあまり聞かないため、期待せず、一応アドバイザーがいると思うくらいが良いでしょう。
ユーザ数
ユーザ数はマッチングアプリの方が多いです。
多くの人と接する機会を設けたいと考えている人は、マッチングアプリの方が良いでしょう。
ただし、次の「男女比」の項目に書きますが、人によってはマッチングアプリよりユーザ数が少ないはずの結婚相談所の方が相手からお見合いの申し込みがたくさん来ます。
そうなる理由は、ライバルとなる他ユーザの数や自身の属性などが影響するからです。
ユーザ数(ライバル)が多いことによって、逆に出会えるチャンスが減る場合があります。
結婚相談所には、入会している結婚相談所の会員以外に、他の結婚相談所の会員とも繋がることが可能な「CONNECT-ship(コネクトシップ)」という仕組みがあります。
コネクトシップに入っている結婚相談所に入会すれば、その分、出会えることが可能な人の数も増えます。
男女比
結婚相談所の男女比は、結婚相談所によって異なってきますが、一般的には、半々くらいから女性の方が少し多い傾向があると言われています。
一方、マッチングアプリは、男性が圧倒的に多いです。
マッチングアプリは男性が圧倒的に多いため以下のことが起こります。
- 男性は一部のイケイケ男の上位陣以外は女性からイイネがほとんど来ない
- 女性は大量に男性からイイネが来る
しかも、マッチングアプリは結婚相談所と比較して年齢層が低いため、自分の年齢が上がるにつれてマッチング率が顕著に下がります。
マッチングアプリはユーザ数が多いため、無双できるプロフィールやテクニックを持っている男性は、出会いの数の観点だけでは、マッチングアプリの方が良いでしょう。
しかし、無双できる男性は一部だけであるため、その他の多くの男性は、マッチングアプリの方が料金が安いですが、無駄金をマッチングアプリに払い続けたり、大切な時間を有意義に使えないため、結果的に損している場合があります。
さらに、マッチングアプリのプロフィールは証明書が必要でないため、年収や職業、身長などプロフィールに嘘を書く人が多くいます。
そのため、正直に書く真面目な男性ほど損する仕組みになっています。
マッチングアプリは、嘘プロフィールも含めた多くの男性のライバルが存在するため、例えば、年齢が30歳くらいで年収、経歴や見た目が平均よりちょっと良いくらいの男性は、マッチングアプリでは女性から全然イイネが来ないのに、結婚相談所ではお見合いの申し込みが大量に来るケースがあります。
そういう属性の男性は、ユーザ数が少ない結婚相談所の方が女性と出会える確率が上がる逆転現象が起きます。
上記で説明したマッチングアプリは、女性が無料の有名なマッチングアプリについて述べていますが、女性が有料で、ユーザー数がそこまで多くなく、男女比が半々くらいの少し婚活寄りのマッチングアプリでも結婚相談所と同じ逆転現象が起こります。
男女比が1:1で、例えば極端な話、ユーザ数が「男性50億人、女性50億人」だった場合、人気の男性が1億人いたら、それだけでかなりの数になるため、残りの49億人の男性は女性から無視されます。
一方、ユーザ数が「男性50人、女性50人」だった場合は、人気の男性が10人だったとしても選ぶ対象が少ないため、残りの40人の男性とも会ってみようとなります。
また、男性50億人の中で無双できる男性はわざわざユーザ数が少ないサービスを利用しない人が多いでしょう。
そうなると、ユーザ数が少ないサービスでは、強敵なライバルの割合が減ります。
これがユーザ数による出会える数の逆転現象のからくりです。
ユーザ数が多いサービスでは全く女性に相手にされなかった男性が、ユーザ数が少ないサービスでは多くの女性に相手にされるという面白い現象です。
ただし、ユーザ数が少ないと言っても有名所の結婚相談所はある程度の数のユーザがいるため、この話は世間平均より少し上くらいの年収や経歴、見た目などである前提の話です。
年齢層
結婚相談所は、結婚を目的としている人が多いため、20代後半(28歳くらい)以上の会員が多いです。
一方、マッチングアプリは、大学生も多く使っており、20代前半のユーザも多くいます。
20代前半くらいの若い人と出会いたい人は、マッチングアプリの方が良いです。
自分の年齢が20代前半で婚活をしたい場合は、結婚相談所の場合は若い人が少ないため、年上が好みでないと少しの人としか出会えない可能性があります。
逆に、20代前半の人と出会いたいからとマッチングアプリをしたとしても、男性・女性かかわらず人は自分の年齢くらい以下の人を好む傾向があるため、自分の年齢が高い場合は、20代前半の人とマッチングする確率は低いです。
とはいっても、結婚相談所は20代前半の人は少なく、たとえいたとしてもマッチングアプリ同様に自分の年齢が高いと相手にされづらいので、20代前半の人との出会いの確率でしたら、ユーザ数が多いマッチングアプリの方が高いです。
もしも20代後半以降の人と出会いたい場合は、男性においては「男女比」の項目で説明したような逆転現象が起こるため、自分の年齢も20代後半から30代前半でしたら、人によっては結婚相談所の方が多くの女性と出会えるケースがあります。
女性の場合は、20代前半の若いうちから結婚したくて、また、年上の男性が好みでしたら、結婚相談所で活動すれば、ライバルとの勝負で圧倒的に有利になるので、例えば、マッチングアプリでは人気が集中するお金持ちの男性とは出会いづらくても、結婚相談所では出会いやすくなる可能性があります。
自由度
結婚相談所は、各種証明書の提出や面談、婚活のペースやルールなど色々縛りがあります。
縛りが多い分、不自由なこともありますが、それによってスムーズに婚活しやすくなることがあったり、安全だったりしてメリットもあります。
一方、マッチングアプリはほぼ縛りがないため、良く言えば自由に活動ができ、悪く言えば無法地帯です。
どちらが良いかは、どのように婚活をしたいか次第のため、自分に合った婚活をできる方を選択すると良いでしょう。
結局、どちらを使った方が良いか
自分の性格や状況、運などによるため、結婚相談所とマッチングアプリのどちらが良いかという問いに、正解はありません。
しかし、私が結婚相談所とマッチングアプリの両方を使ってみた感触で、どういう人がどちらを使うと良さそうかを個人の感想として書きます。
- 結婚相談所
- 年齢が20代後半(28歳くらい)以上で、ノリが真面目系な人、恋愛に慣れていない人
- すぐに結婚したい人
- マッチングアプリ(女性が無料のもの)
- 無双できる人(人気ユーザになれて、多くの人とマッチングできる人)
- 年齢が20代半ば以下で、20代半ば以下の人と出会いたい人
- ノリがウェイウェイ系の人
- ノリが真面目系や恋愛に慣れていない男性と出会いたくない女性
- 結婚相談所は、ノリが真面目系や恋愛に慣れていない男性が多い傾向のため
- すぐに結婚したくない人
- マッチングアプリ(女性が有料のもの)
- どちらかというと上記の結婚相談所の項目に近い人
わざわざマッチングアプリで女性が有料か無料かで分けた理由は、それぞれのマッチングアプリで、ユーザの層や出会い率が全く異なるからです。
女性が有料のマッチングアプリは、結婚相談所と女性無料マッチングアプリの中間的な立ち位置です。
そのため、人によってはちょうど良い感じだったりします。
料金も結婚相談所よりも安く、しかも、人によってはマッチングアプリよりも効率良く良い人と出会えるケースがあるため、合っている人にとっては、結婚相談所と女性無料マッチングアプリよりも良いです。
上記の話は、住んでいる地域のことを考慮しておらず、東京都辺りを想定して書いていますが、住んでいる地域によって結婚相談所やマッチングアプリのユーザ数が変わってくるため、それも考慮してどちらを利用するかを決めると良いです。
お金と時間的余裕、体力がある人は、結婚相談所もマッチングアプリも両方やるのも手です。
マッチングアプリは、料金が安めなので、お試し代だと思って試しにやってみて、合わなさそうだったらすぐ解約してしまうのもアリでしょう。
結局は、自分の性格や状況、運などによるため、その時々で柔軟に何を使って婚活をするかは決めると良いです。